活動紹介−議会活動

【08.05.16】 14年ぶりの議長選挙で思うこと

14年ぶりの投票になった議長選挙

 5月15日に開かれた市議会本会議で、新しい議会人事が決まりました。議長選挙が投票で行われたのは14年ぶりのことです。

 議長選挙の結果は、以下の通りです。

森 和実(政新)…14票
水野 義則(市ネ)…8票
川村 剛 (共産)…2票

 ちまたでは「議長が無投票で決まるのはおかしい」
といった声もありますし
私自身もあまり考えを整理せずに
議長は投票で決めた方が良いと思っていたのですが、
5月臨時議会で議長選挙が投票で行われることが決まる経過の中で、
実はそうでもないのだと思うようになりました。

 一般に「選挙」と聞くと、市議選や国会議員選挙を思い浮かべ、
それが無投票で決まったと聞けば問題だと思いますが、
どのような役職を選挙するのかによって考え方が違うのは当然です。

「普通地方公共団体の議会の議長は、議場の秩序を保持し、議事を整理し、議会の事務を統理し、議会を代表する。」
(地方自治法104条)
「議長の中立性と尊厳性を保つために国会にあっては議長が党籍を離脱することが慣例化している。」
(「議員必携」…全国町村議会議長会編)

 法律や議員の参考書などからも言えるのは、
議長の役割は「政治的見解の違いを超えて、議会を代表しその公正で民主的運営に努めること」です。

 市議選などと比較すると奇妙に見えますが、議長選挙には「立候補受付」や「候補者の政策を語る場」はありません。

 なぜそのような仕組みになっているのか?

 考えてみれば当然ですが中立的な立場に立ってもらわなければならない議長が
「こういう方針で議会を活性化するから、みんな、ついてきてくれ!」
と言う人では(少なくとも表面に出してもらっては)困るのです。

 普段から何も提起しない人も、議会活性化が問われる現在、問題だと思いますが、議長に就任した際に、

 まとめ役として自己を抑えて中立姿勢を保てるか?
 そこが問われます。

 熊本県高森町議会の議長選挙では買収事件も起きています。
(4月29日熊本日日新聞)
 議会のまとめ役であり、それゆえに自らの意見表明をしにくくなる議長という役職が、議員にとってそんなに魅力のある役職だと私には思えませんが、
情報公開や入札制度の改善が進んでいない自治体では、いまだに公共事業の口利きなど議長にまつわる利権でもあるのだろうかと思ってしまいます。

 現在の尾張旭市議会では1年ごとに議長が交代しています。
 議会の申し合わせで、そうなっているのですが、せめて2年程度の交代にしなければ、今課題となっている議会改革も進捗が遅いのではないかと思えます。

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